■アルバート
「あ、ヒバリが飛んでる。風も穏やかだし、気持ち良さそうだなぁ」

■アルバート
「ねぇ、菜々美もそう思わない?」

■菜々美
「………………」

■アルバート
「どうかした菜々美?」

■菜々美
「あっ、ううん。いい天気だよね。あははは……」

■アルバート
「………………」

■アルバート
「さっきからボーッとしてるみたいだけど、もしかして寝不足とかで、疲れてたりする?」

■菜々美
「そ、そんなことは全然ないから。大丈夫だよ」

■アルバート
「そう? もし、疲れてるんだったら言ってね。鞄を代わりに持ったり、出来ることがあると思うからさ」

■菜々美
「うん……ありがとう神代くん……」

■菜々美
(神代くんは、いつもと変わらないな……)

■菜々美
(……私が、変に意識しすぎなんだよね……)

■菜々美
(ちゃんとした理由があって、神代くんと二人きりで登校してるわけなんだし……)

■菜々美
「………………」

■アルバート
『今日、光先輩は別の仕事があってね。ボクたちは先に登校することになるから』

朝食を食べてるときに、神代くんから何気なくそう言われた

そのときの私は、神代くんが言った意味を理解していなくて

『そうなんだ。夏八木くん、お仕事大変なんだね』

なんて、ずれたことを言ってしまっていた