「広瀬！？」
	「え、なに？」
	「いや……ほら、前回チヂレ先輩になるとかならんとか」
	「ああ、なるよ」
	「なんのかよ！　……じゃあなんでお前いんの？」
	「“短い間ですが、カエル部屋でお世話になりました”っていう言葉を残そうかなと」
	「……律儀だな」
	「いやー、ジミーにカレー！　元気してん？」
	「うわー、先輩が来る前に終わらせたかったのに……」
	「……カレーって……人ですらねーのかよ」
	「ん？　そのあからさまに嫌そうな表情はなんなん？」
	「つか、アンタの方こそなんでそんな満面の笑みなんだよ！」
	「……これから俺らをいじめるからだよ」
	「…………」
	「なあ、地味に一票差で俺に負けたジミー。聞きたいことがあるんやけど」
	「ははは」
	（広瀬の目が笑ってねぇ……）
	（“性癖が捻じ曲がってそうな人・一位”にすごい突っ込みたいけど、ここで触れたら後で絶対酷い目に遭うんだろうな……）
	「で、聞きたいことってなんですか？」
	「いや、カレーの名前ってなんやってんかなぁと」
	「　は　む　ら　む　く　と　だ　！　目の前にいるんだから本人に聞け！」
	「いや、カレーって繊細やん？　そんなこと聞いたら凹む思てん」
	「ニヤニヤしながら言っても、もはや説得力の欠片も……」
	「先輩、俺より性格悪いスよね」
	「なんやと、鬱病一位」
	「五月病だ！！」
	「似たようなもんやろが」
	「五月病って、新しい環境に適応できない人が罹るものじゃありませんでしたっけ」
	「大体あってるやろ。しかしぴったりやな、カレーに」
	「彼の場合、五月以前に罹ってそうですけど」
	「お前！　何故そっち側につく！！」
	「当たり前やろが。なあ、ジミー。カレーより俺の方がええよなあ？」
	「…………」
	「…………」
	「…………」
	「……おい」
	「明らかに葛藤が起こっているな」
	「いや、葛藤っていうか、どっちもない場合はどうすればいいのかと……」
	「……ジミー？（真っ黒い笑み）」
	「大好きです千木良先輩」
	「ほら、見てみ」
	「脅しだろ、今の」
	「……で、千木良先輩は散らかしに来ただけじゃないんですよね？　挨拶に来たんですよね？」
	「いや、散らかしに来ただけや」
	「帰ってくれ。手伝わないなら」
	「ああ。飽きたし帰るわ。じゃ、次回からよろしゅうな？　カレー」
	「…………」
	「部活でもああなのか」
	「うん」
	「お前、良く行ってられるな。俺なら速攻やめるぞ」
	「いや……楽しいよ……？　慣れれば……」
	「目に光がやどってねーよ」
	「という訳で、次回から【俺ＯＵＴ　千木良先輩ＩＮ】になります」
	「いっそこの部屋もアンケートで出る人間決めてくれよ……」
	「いいじゃない。出番多くて」
	「代わってやるよ」
	「嫌だよ。では、次回またお会いしてください。千木良先輩と葉村くんに」
	「畜生ごきげんよう」
To Be Continued…

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