「さて、日本全国66億人の皆様、大変長らくお待たせいたしました」
「『困ったときのQ&A』、司会は私、バラの花にも劣らない美のカリスマでおなじみの沢登譲がお送りいたします」
「66億人もいたら人口爆発通り越して日本が沈没するよバカ」
「シャラップッ!! ……という訳で、皆様がつまずくであろう攻略の悩みを我等THSCが今ここでドロリと解決してみせましょう!」
「そうそう……因みにTHSCとは“天鳳(T)高校(H)沢登(S)クラブ(C)”の略称であることを宣言します」
「なあ、字面だと“天鳳”がまず読めないんじゃ?」
「え、自分の通ってる高校名が分からないとか、ノリちゃん馬鹿なの?」
「黙って俺に頭髪をむしられろ。全てはそれで許してやる」
「oh……どうしたんだいナイくん。随分と発言がデンジャラスだぞ」
「あれだよ、多分いろんなものが溜まってるんだよ。思春期の青少年にありがちな悩みだよね」
「内沼むかつく。因みに“天鳳”は“てんほう”と読みます」
「さてさてさーて、下僕二人は僕が出す問題にちゃっちゃと満身創痍で答えたまえ。……クエッションワンッ!!」
「声うるさい耳痛いこの変態」
「“オーラが上手く集まらなくて攻略できません。バグなのでは?”」
「……オーラって?」
「闘気?」
「オーラは相手の好感度が高ければ高いほど収拾できる量が増えます」
「また、夜の天野神社では御神木からも収集できるので上手く活用しましょう。(※天野神社のオーラ収集ではMPを消費しません)」
「なんだ今の声」
「天の声?」
「クエッションツーッ! “上手く好感度が上げられません。バグなのでは?”」
「天の声のくだり放置かよ。俺達を呼んだならせめて扱いくらい丁寧にしろよ」
「ツッコミ入れれば入れるだけ話がややこしくなるのに愚かだよね、ノリちゃんって」
「確かにそうなんだが体質的にこう……っていうかバカに愚かって言われたくないんだが」
「ええと、好感度だっけ? 上げたいなら相手が喜ぶ回答をすれば良いんじゃないの?」
「例えば?」
「え? そうだなぁ……俺や沢登がノリちゃんの言うことをちゃんと聞くとか?」
「極普通のことだからそれで好感度が上がってたまるか」
「何だよこの欲しがりハゲ。ハゲは大人しくハゲ散らかしてろ」
「お前俺に何の恨みがあるんだ」
「一つの選択肢につき、何も上がるのはその会話相手だけではない場合もあります」
「複数の好感度が上がったり下がったりしてしまう選択肢も存在しますので、答える際は十分気をつけましょう」
「ほらお前が仕事しないから天の声さんに迷惑かけてるじゃないか」
「誰なのさ天の声さんって」
「クエッションスリーッ! “もうとりあえず攻略できない! しかも何が悪いのか分からない!! バッドエンドはもう見飽きた!! バグなのでは!!!?”」
「バッドエンドには種類があります」
「例えばキャラルートに入らないでバッドエンドを迎えてしまった場合は、液体のオーラが100%まで溜まっていなかったことになります」
「あ、ノリちゃんが登場キャラにあるまじき発言してる。俺知ってる、それ『メタ発言』って言うんだよ」
「天の声さんにこれ以上迷惑かけないためだ、仕方ない」
「あ、因みにキャラルートに入ったかどうかの確認は、セーブロードにキャラのアイコンが出ます」
「で、キャラルートに入ってからバッドエンドを迎えた人は、その相手の好感度が足りなかったということです」
「わはは、流石はヌイくん! 模範解答だなッ!」
「え、俺ナイくん……」
「クエッションフォーッ! “MAP画面にキャラが全然いない!! またはMAP画面から動けない! バグなのでは!!”」
「その語尾いい加減うるさいんだけど」
「君らが一切触れないのが悪いのだろうに、責任転嫁とは」
「はいはい、バグじゃないですからねー」
「君らもっと僕に優しくしたまえ、見るも無残にしおれてしまうではないか」
「いっそしおれろ。……ええと、MAPには市街MAPと学校MAPの2つがあるの。で、そのMAP切り替えにはLボタンを使用するんだ」
「だから、市街にキャラのアイコンが出てない場合は、学校に集中してる場合があるってこと。地図上の学校部分にアイコンが出てないか?」
「あと、時間を進めるってボタンもあるよ」
「カーソルを合わせる以外にも×ボタンを押したらアクティブになるから、MAPに気に入ったキャラがいない場合は活用してね」
「……ところで君ら、どうしてそんなことを知っているんだい?」
「お前が望んだ結果だろうが!」
「ほらほらさっさと質問だしなよー!」
「クエッションファイブッ! “抽出が難しくてよく分からない!!”」
「えー、『均等に集める』もしくは『変換機能を駆使して多いオーラは少ないオーラに移動させて精製する』。以上」
「クエッションシックス! “精製結果の見方がわからない”」
「精製結果はとりあえず瓶をいっぱいにすることを目指してね!」
「ただ、瓶一杯集めただけでは“シェルオーラの完成”という訳ではないのでご了承ください」
「次の段階に進むために取りあえず瓶MAXにするって感じだよね。
 んじゃ次」
「…………」
「今度は何だよ」
「……気のせいか、先ほどから僕の発言が極端に少ない気がするのだが」
「気のせいじゃないだろ。お前が質問読んでるんだから」
「僕は僕が目立っていないとどうにも落ち着かないのだよ! ……この気持ち、君には分からないだろうなァ」
「ああ分からんな。目立つ要素がない俺には全く分からん。はい次」
「クエッションセブンッヌ! “MPが直ぐになくなっちゃう!!”」
「MPの消費を押さえるためには、その収拾したい相手の好感度を上げる必要があります」
「好感度が上がらないといつまで経ってもMPの消費量は大きいままだからご注意を」
「クエションエイトッ! “沢登のミニゲームが難しい!!”」
「気合で攻略してね☆ そもそもやらなくても話の進行上にはなんの問題もないけど」
「何ていうやっつけ仕事だい、ヌイくんは」
「そうそう、ミニゲームに勝利した場合は沢登がMPを回復してくれるから、そういうところでMP調整するのもありですね」
「ラストクエッションナインッ! “隠しキャラっているの?”」
「隠しキャラ? 隠さないといけないくらい存在が卑猥なの?」
「お前の脳内どうなってるんだ?」
「きっと“黄朽葉、真朱先生、白原、烏羽、俺(内沼)以外にも攻略できるキャラはいるのかってことだよねー」
「俺の発言にスルー決め込むとかお前も偉くなったな内沼」
「“ルートは存在するぞ”とだけ答えておこう」
「へえそうなんだーでも俺関係ないからどうでもいいやー」
「頼むから自由なのはお前の頭髪だけにしてくれ」
「以上を持って“困ったときのQ&A”は終了だ。はてさて、皆様のためにはなりましたかな?」
「それではまた逢える日までごきげんようッ!!」
「良ければノリちゃんの毛根にダメージを与えに来てね! じゃっあね〜!」
「良ければ内沼の頭を全力で殴打しに来てくれな。さよーならー」
お・わ・り☆彡