辺り一面、目映いほどの光が溢れていた。
空からの陽光と、雪が反射する銀の煌き。
光溢れる雪の中で、
澄んだ冷気の山の中で
小さな冬の幻を見る。
見上げれば、粉雪が舞っていた。
ひらひらと…
ただ風に揺られるように…
古来より雪国に現れるとされ
透き通るような白い肌と清楚な雰囲気をもつ
冬の美姫―――――雪女
物語はそんな雪女の伝承が残る冬の雪山で
7泊8日のスキー教室に参加する事から始まる…。
主人公「新見 孝志」は、私立の学園に通う二年生。
成績は中の上。模範的生徒ではないけれど、これといって問題児でもないごく普通の生徒。
主人公が通う学園には、毎年冬休みになるとスキー教室が行われている。
しかも学園の伝説では、このスキー場に縁結びの効果があるとされ、
ちょっとした人気を誇るイベントになっているのであった。
ところが、今年はいつも利用している旅館が改修工事のため使用できず、
急遽別の場所で開催されるのだった。
縁結びの噂をアテにしていた生徒は、そのまま参加を取りやめてしまい、
スキー教室は店員割れの危機を迎えてしまう。
今回の責任者でもある「青柳 千歳」がなんとかスキー教室を実行しようと奮闘する中、
主人公は悪友「益子 哲也」の強引な誘いもあって、渋々ながらも参加を承諾するのであった。
その雪山に思いがけない出来事が待ち受けているとも知らずに…。
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