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上河明良
「小泉のやつ、今度は何を企んでいるんだ」[c]
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皆との再会後。私たちは顕君の部屋でクリスマスパーティーを楽しんでいた。[c]
そして日が暮れて外がすっかり暗くなると、顕君が突然くじ引きをやろうと言い出した。[c]
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小泉顕
「ハイここで本日のメーンイベーントっ☆」[c]
「豪華賞品が1名様に当たるお楽しみ抽選会を始めるよ!」[c]
「当たりを引いたら――」[c]
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上河明良
「なにが『ひめ様と二人っきりのクリスマスターイム』だ」[c]
「当たりが俺だったから良いものの、柏木だったら帰るところだったぞ」[c]
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「柏木先生はそんな悪い人じゃないよ。私が本当に困るようなことはしないし」[c]
「むしろ困ってる時のアドバイスは的確ですごく助かったでしょ?」[c]
(『アノ日』の先生には少し困っちゃうけど)[c]
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上河明良
「それは、まぁ……認めんでもないが、本人に言うと調子に乗るからな」[c]
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「あいつには厳しめに接する位がちょうど良いんだ」[c]
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「ふふっ、お兄ちゃんらしいね」[c]
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上河明良
「……それにしてもどこまで行けばいいんだ?」[c]
「小泉の用意した地図がいい加減すぎて何が目的なのかさっぱりわからん」[c]
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「うーん、顕君のことだからきっと意味はあるんだろうけど、私も想像がつかないな」[c]
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上河明良
「よし、あと3分しても目的地らしき場所にたどり着かなかったら引き返そう」[c]
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「えぇっ!? 勝手に戻っちゃ駄目だよ」[c]
「帰りのことを考えたらそんなに遠い場所じゃないはずだし、きっともうすぐだよ」[c]
(ゆっくり歩いてたし少し速足で行こう)[c]
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上河明良
「おい、そんなに急がなくても――」[c]
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「あ、向こうで何か光ってるよ! あそこなんじゃないかな?」[c]
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…………。
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「わぁ、すごい……」[c]
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上河明良
「これはまた手の込んだサプライズだな……」[c]
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(イルミネーションが水面に反射して、光の海が広がってる)[c]
(こんな綺麗な場所を独り占めできるなんてすごいな)[c]
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上河明良
「……嬉しそうだな」[c]
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「うん。こんなきれいな場所を独占できるなんてすごく贅沢だよね」[c]
「天城寺学園ってすごく変わった学校だったけど、こういうところは本当にすごいよね」[c]
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上河明良
「……そうか。お前は天城寺に戻りたいか?」[c]
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「え?」[c]
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上河明良
「今日一日楽しそうなお前を見て思ったんだ」[c]
「俺のせいでずっと転校ばかりだっただろ?」[c]
「ここは全寮制だからお前を一人にしてしまう心配もないし、もしお前が戻りたいなら今からでも――」[c]
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「お兄ちゃん、ストップ!」[c]
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上河明良
「……」[c]
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「確かに天城寺での生活は楽しかったし、また皆と一緒に過ごせたら素敵だなって思ったりはするけど」[c]
「それはお兄ちゃんがいるからだよ?」[c]
「イルミネーションだって一人で見てたら楽しくないよ」[c]
「それとも、お兄ちゃんは一人のほうが良かった?」[c]
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@name
上河明良
「それはない! 絶対に!」[c]
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「ただ、お前は優しいから我慢させてるんじゃないかと思ってな……」
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「兄妹なんだからわがまま言っていいんだぞ?」[c]
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「ふふ、ありがとう」[c]
「でもそうやって気遣ってくれるから、わがままを言う前に大抵のことは叶っちゃうんだよね」[c]
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@name
上河明良
「本当に何もないのか? 今なら何でも聞いてやるぞ」[c]
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「そういわれても……」[c]
「あ、そうだ。それなら少し手を繋がない?」[c]
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@name
上河明良
「手……? そんなことで良いのか?」[c]
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「うん」[c]
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@name
上河明良
「わかった。それじゃあ――」[c]
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「ふふっ、あったかいね」[c]
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上河明良
「そういうお前の手は冷えてるな。イルミネーションは綺麗だが少し長居しすぎたみたいだ」[c]
「そろそろ帰ろう」[c]
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「あ、ちょっと待って! 最後に写真撮っていこうよ」[c]
そういってポケットから携帯を取り出す。[c]
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上河明良
「よし、じゃあ池の光が入るようにこの辺から撮るか」[c]
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「お兄ちゃん。手は放しちゃ駄目だよ」[c]
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上河明良
「つ、繋いだまま撮るのか?」[c]
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「うん。こうやって画面に手が入るようにちょっと挙げて――」[c]
ピロン。[c]
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「わぁ、よく撮れてる」[c]
そこにはちょっとだけ恥ずかしそうなお兄ちゃんと、嬉しそうに笑う私が仲良く写っていた。[c]
もちろん、手はしっかり繋いだまま。[c]
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上河明良
「なんだか気恥ずかしいな」[c]
「昔はそんなこと思わなかったんだが、それだけ時間が経ったということか」[c]
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(小さかった妹もすっかり綺麗になって……)[c]
(来年はもう、妹の隣にいるのは俺じゃないかもしれないな)[c]
(そいつが妹を幸せにしてやってくれる奴なら良いんだが……)[c]
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「お兄ちゃんどうしたの?」[c]
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上河明良
「あ、いや。お前が来年も幸せでいてくれればと思っていたところだ」[c]
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「そっか。クリスマスが終わったら年越しだもんね」[c]
「来年もいい年になると良いな」[c]
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上河明良
「そういう意味じゃないんだが……まぁ、そうだな」[c]
「今年は色々あったが、苦労して乗り越えた分来年はいい年になるだろう」[c]
「ならなかったら俺がしてやる」[c]
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「ありがとう。お兄ちゃん」[c]
「私はお兄ちゃんがいてくれるだけで幸せだよ」[c]
「クリスマスも誕生日も、お兄ちゃんと一緒にいるだけで宝物が増えていくんだ」[c]
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上河明良
「ははっ、そうか。それならもうすぐ宝物がもう一つ増えるぞ」[c]
「実はお前へのクリスマスプレゼントを持ってきてるんだ」[c]
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「えっ、本当?」[c]
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上河明良
「あぁ。買って帰る途中で小泉に捕まったからな」[c]
「俺の席の後ろに隠してあるから、戻ったら開けてみてくれ」[c]
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「わぁー、楽しみ。ありがとうね、お兄ちゃん!」[c]
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上河明良
「そんなに喜ばれるとお前の期待に応えられるか不安になるんだが……とにかく戻ろうか」[c]
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「うん」[c]
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そういって歩き出す頃には、私の手もお兄ちゃんと同じくらい温かくなっていた。[c]
繋いだ手に幸せを感じながら、私はそっと心の中で呟いた。[c]
来年も再来年も、ずっとお兄ちゃんと一緒にいられますように。[c]
― fin ―[end]
[end]
[end]