| 法月 | 「じゃあ、皆くじ引いて。同じ番号の人と組んでねー」 | 
| 風羽 | 「手際が良いですな」 | 
| 法月 | 「えへへ、これでも一応部長ですから!  あ、じゃあスガちゃんから引いて?」 | 
| 風羽 | 「御意」 | 
| 葉村 | 「はぁ……まったく、何が楽しいんだか」 | 
| 葉村 | 放送部の連中に乗せられ、 市内を巡って七不思議を探すことになった。 | 
| 葉村 | ったく、小学生や中学生ならまだしも…… くだらねーことに時間割き過ぎだろ。 | 
| 風羽 | 「…………」 | 
| 葉村 | 「……何してるんだ? お前」 | 
| 風羽 | 「当たりを引こうと神経を集中させております」 | 
| 葉村 | 「グループ分けなんだから関係ないだろ? 早く引いちまえよ」 | 
| 風羽 | 「おお、成る程。…………よし、ではこれにします」 | 
| 空閑 | 「何番、だった?」 | 
| 風羽 | 「む、“1”です」 | 
| 法月 | 「じゃあ、スガちゃん以外は一斉に引こう!  はい、皆くじ持ってー!」 | 
| 葉村 | 「やれやれ……」 | 
| 戸神 | 「はーっはっはっはァ! 俺が一番乗りだぜ!」 | 
| 米原 | 「おいおい戸神、  お前三年生なんだからここは一年に先に譲るとかさ」 | 
| 千木良 | 「何眠たいこと言うてんねんミサキちゃん。  こういうのは早いもん勝ちや」 | 
| 戸神 | 「そうだぜ! 俺の師匠も同じことを良く言ってたぜ!」 | 
| 風羽 | 「そうなのですか?」 | 
| 戸神 | 「ああ! その後は決まって“遅いのが悪いんじゃボケナスが”って  笑顔で言うぜ!」 | 
| 千木良 | 「わあ、怖い人もいてるんですねぇ」 | 
| 戸神 | 「全くだぜ!」 | 
| 千木良 | 「…………」 | 
| ―葉村編より抜粋― |