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| 「八回目だぜ! はーっはっはっはっはァ!」 |
| 「ええと……戸神くん?」 |
| 「ああ、俺ァ戸神明杜だぜェ? そうじゃなかったら何だってんだァ?」 |
| 「そ、そうですよね?」 |
| 「ああ!!」 |
| 「…………」 |
| 「…………」 |
| 「コタトウ先生、俺に用事があったんじゃねーのかァ?」 |
| 「え?」 |
| 「さっき俺の名前呼んだじゃねェか」 |
| 「あ、ああ……開始二行目の段階でですね?」 |
| 「おう」 |
| 「あれは名前を呼んだんじゃなくて、ここにいたから驚いたのであって」 |
| 「俺がいるのに驚いたってのか? 何でだ?」 |
| 「え? あの……」 |
| 「俺ァ、呼ばれればどこにでも行くぜ!」 |
| 「あ、もしかして誰かに呼ばれたんですか?」 |
| 「いや?」 |
| 「…………」 |
| (……どうしよう) |
| 「……ああ、そういや俺ァ、師匠に言われて来たんだ」 |
| 「お師匠様に? でも、残念ながらお師匠さまは長期休暇に入られて……」 |
| 「ああ、だからその代わりに」 |
| 「…………」 |
| 「……E?」 |
| 「なんでェ先生、発音いいなァおい!」 |
| 「あの、千木良くん。お師匠様はなんと仰って?」 |
| 「師匠の代わりに、“みにどこ”を盛り上げてくれってーな話だぜ?」 |
| (千木良くん……) |
| 「で、俺ァ何したらいいんだ? 折角来たんだ、とことん手伝うぜェ!」 |
| 「そ、そうですよね……? お手伝いに来て下さったんですものね?」 |
| 「ああ!!」 |
| 「よし、やりましょう! それじゃあ……」 |
| 「小田島ー、八回目やりにきたぞー」 |
| 「ま、米原先輩!」 |
| 「おお、米原センセイじゃねーか!」 |
| 「あれ、戸神。こんなところで何してんだ?」 |
| 「手伝いだ! コタトウ先生のな!」 |
| 「偉いじゃないか。で、どんな手伝いなんだ?」 |
| 「コタトウ先生のボケに俺が突っ込むらしいぜ?」 |
| 「…………」 |
| 「…………」 |
| 「……それは、お師匠様に?」 |
| 「ああ! 師匠の仕事の代わりだからなァ!」 |
| 「……因みに、お前は“突っ込み”がどういうものか知ってるか?」 |
| 「何でェ先生、馬鹿にしてんな? 俺だってそのくらい分かるんだぜ?」 |
| 「では、お聞きしても良いですか?」 |
| 「おう! 相手が変なことを言ったら、すかさずこう突っ込みを入れる! ……ん? こうか?」 |
| 「うおーい、素振りで物凄い音出てるよー? それで突っ込み入れたら、小田島が喀血だけじゃすまなくなるよー?」 |
| 「飛んで行ってしまいそうですね、僕」 |
| 「ん? じゃあ間違いなのか?」 |
| 「間違いじゃないが……師匠になんて教わったんだ?」 |
| 「直接じゃなくて、本を読んで勉強したんだ」 |
| 「普通でいいんですよ、戸神くん……」 |
| 「さて、本題に入るまでにとんでもなく長くなった訳だが」 |
| 「おう、何するんだァ?」 |
| 「今までに頂いたお手紙紹介と、アンケートに寄せられたにお答えします」 |
| 「あ、そういうコーナーだったんだ、ここ」 |
| 「いえ、もともとは開発秘話だった気がするのですが」 |
| 「ところで小田島、ツインテールと」 |
| 「開発秘話ってなァ、何をするんだ?」 |
| 「開発時に起こった面白珍事件を一挙初公開! ……などですね」 |
| 「あんのか? そんなの」 |
| 「あったかも知れませんが、何分期間があいてきたので結構忘れてますね」 |
| 「くっそうお前ら……俺の存在を消し去ってくれちゃって」 |
| 「タイミングが悪かったんじゃないですか?」 |
| 「で、ここでは一体何をするってんだァ?」 |
| 「ええと、お手紙紹介と……」 |
| 「話が巻き戻ってるよ? 君達?」 |
| 「そんな訳で、 今回はイベント絵を作成する段階で残した資料を皆様にお送りして終わりだ」 |
| 「あ、一陽」 |
| 「頂いたお便りやメールには、来週からお返事させて頂く。待っていてくれると嬉しい」 |
| 「そ、それではまた来週〜」 |
| 「じゃあ、みにどこを見ている良い子の娘さん達に質問だ。 美咲ちゃんの髪型は――」 |
| 「坊主が男らしいぜ! じゃあなお前ェら!」 |
| 「…………」 |
| 「……新境地だな」 |