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諸注意1 : 今回は以下の作品のネタバレが含まれます。
     カエル畑DEつかまえて☆彡
     Little Aid (リトルエイド)
     Panic Palette (パニックパレット)
     SWEET CLOWN (スイートクラウン)
諸注意2 : 登場人物は以下です。
     前座 : 佐希子、芳子
     本編 :
          風羽、葉村
          あかり、耕介
          亜貴、リーディ
          柘榴、古橋
          ※それぞれのタイトルの二人は、恋愛エンド後の設定です。
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「カエル畑DEつかまえて☆彡、確か5周年記念〜!」
「……え? PS2版の発売日って何時だっけ?」
「2010年4月28日」
「ん? PSP版は?」
「2010年11月11日」
「案外近っ! ……で、Vita版は?」
「2014年12月18日」
「日 付 ど れ も か す り も し て ね ぇ !
 ってか6周年じゃんやるとしたら!」
「うん。今、公式HP開いて驚いた」
「……記念の日って大事だよ? せめてどこかの日付には合わせよう?」
「ほら、あれだ。本編でのスタート日が6月8日じゃん? 確か」
「“確か”とか不確定要素多過ぎだろ。……ん? あれ、今日って6月8日?」
「うむ、確か」
「……じゃあ、何の問題もないじゃん」
「ぷっ、一人で騒いで恥ずかしっ!」
「佐希子この野郎」
「さて。でだ」
「はいはい、記念日だから皆に話し聞いて回るんだろ? 知ってる」
「いや」
「え?」
「実はリトルエイドが11周年で……ああ、リトルエイドって言うのは詳しくは 『ここ』 で」
「……佐希子にいくつか言いたいことがあるんだが」
「何? 話の腰を折ってまで今言いたいこと?」
「はい、思い切り」
「まず“11周年”って? 何て中途半端なの?」
「カエル畑と同様、一年覚え違いしてたから。今年10周年だと思ってた」
「お前はDHAを過剰摂取しろ。確か記憶力だかが良くなるはずだから」
「君だって不確定要素を盛り込んだ物の言い方をしてるじゃないか」
「……それは置いといて。
 で、ここ、カエル畑のブログ(?)だよね? 何故他タイトルの話を?」
「え? リトルエイドのブログがないから」
「ならウサブロ(※スタッフブログ)借りろよ!
 あそこまた更新なくて広告が出てるし!」
「そんな訳で“諸注意”の説明は以上でーす。現場の葉村くんにお返ししまーす」
「何の説明にもなってないまま終わる……!!」
【場所:現場】
「色々酷ぇし茶番長ぇし」
「ふむ。投げられたからには全力で頑張りましょう、椋人くん」
「え、お前今の説明で納得できんのか?」
「見てくださる方が“面白い”と思って下されば全て丸く収まります」
「時間泥棒にならなけりゃいいけどな。……で、何が何だって?」
「発売記念合同企画らしいです。
 何タイトルか一緒に、お祝いのようでいて全く祝ってないことをするそうです」
「なんだそりゃ…………まあ良いか。
 で、どのタイトルか分かってんのか? 後、何周年なんだ?」
「カエル畑:6周年
 リトルエイド:11周年
 パニックパレット:9周年
 スイートクラウン:0.9周年(大体11ヶ月)」
「ふざけてんのか、色々。
 俺らが社開けたのが6月8日って以外何にもかすってねえ」
「ふざけておりませんそしてスイクラの一周年もここで済ませます」
「ひでえな!!? それは流石にスイクラブログで何かやれよ!?」
「さて、各タイトルからいらした皆様をそろそろお呼び致しましょう」
「つか、その4作品の選抜理由って――」
「ええっと、リトルエイドからお越しの西村あかりですッ!」
「待てなかった! 自分から紹介始めちゃった!」
「同じく、一応メインヒーローの西村耕介(にしむらこうすけ)です」
「ようこそいらっしゃいました」
「ん? 一応ってどういう意味なんだ?」
「メインヒーローのはずがそれなりに影が薄いもので」
「ああ…………つか、なんで苗字一緒なんだ? 結婚してんの?」
「いや、親同士が再婚」
「マジか一つ屋根の下とか」
「さて、お次は……」
「リーディなのじゃ! パニックパレットから来たのじゃ!」
「依藤亜貴(いとうあき)です。……リーディ、お願いだから大人しくしててね?」
「うむ!」
「……ええと、それは油田王のコスプレかなんか?」
「あ、ええと、これは彼の国の正装で……
 彼、メルディシアっていう国の王子様なんです」
「マジかよ王子?」
「ぐーぐー」
「……非常に寝つきの良い方ですね」
「ああッ! 大人しくしてってそういう意味じゃない……!!」
「彼、メインヒーローなのにどんな時でも大体寝てるって有名だよ」
「酷ぇな」
「さて、ラストはスイクラのお二人です」
「橿野柘榴(かしのざくろ)です」
「古橋旺一郎(こばしおういちろう)だ」
「……こっちはなんだ、仮装パーティーからでも抜けてきたのか?」
「似たようなものだな」
「真っ赤で素敵なドレスですね」
「ありがとうございます」
「まあ、とりあえず自分のとこの世界観紹介でもやってお茶を濁すか……」
「分かりました」
「カエル畑、呪いをかけられる」
「リトルエイド、呪いのペンダントを見つける」
「パニパレ、呪いをかけられる」
「スイクラ、呪いをかけられる」
「とりあえずどれも呪い関連の話なのだけは分かったね」
「言い得て妙だな」
「……あの、あかり先輩? ペンダントって確かお母さんの形見じゃ……」
「うん!」
(呪いって言い切った後でのめっちゃ良い笑顔!)
「駄目だろ。とりあえず女性向け恋愛ゲームだってのが一切伝わんねーよ」
「なら君がやってみせなよ」
「そうだな。言い出した人間が手本を見せるべきだな」
「よし、お前らとりあえず自己紹介な!」
(逃げたな)
「俺の名前は葉村椋人、高校一年。美化委員のB型だ。
 趣味はカエリーナタン集めだな」
「カエリーナタン?」
「天使らしいです」
「で、こっちは“俺の彼女”の菅野風羽、高校一年放送部。一緒の寮で暮らしてる」
(俺の彼女……)
「大人しそうに見えるけど
 すげー行動力でメチャクチャ格好よくてメチャクチャ可愛い奴」
「つまりメチャクチャなんだね」
「そこだけ拾うんじゃねーよ! おら、次はどっちだ? さっさと自己紹介しろよ」
「…………」
「君からどうぞ」
「あ、じゃあ」
「…………」
「……何? そのわくわくした目は」
「え? 耕介くんは私のことなんて紹介してくれるのかなって!」
「“姉さん”」
「酷い!」
「……君達は姉弟なのか?」
「ああ、さっき親同士が再婚したって言ってたな」
「しかもリトルエイド内の設定じゃなく、パニパレ内の設定でね」
「恋仲なのに姉弟なのか。……中中複雑なんだな」
「決め付けるね」
「?」
「……いや、“恋仲”って」
「違うのか?」
「違うの!?」
「いや……まあ……」
「…………」
「…………」
「……大体、
 あんなに“兄さん”と仲良くしてる姿見せられると自信がなくなってくるんだけど」
「え?」
「……なんか家庭事情が複雑なんだが……え? どういうこと?」
「私、双子なんだ。ふみっていう弟がいるんだよ」
「……双子?」
「うん!」
「……まあ、そんな話はここでするべきじゃないよね」
「えぇ〜……」
「俺の名前は西村耕介、旧姓は匣(くしげ)。
 高校一年でAB型、美術部所属。趣味は絵を描くこと」
「……で、この人は俺の姉で西村あかり。同級生で、親の再婚前から好きだった人」
「!? 耕介くんッ! 嬉しい!!」
「うわ! ちょ、ちょっと! 抱きつくとかやめてよ恥ずかしい!!」
「若いな」
(うらやましい……でも真似できない……)
「お前らいちゃつくなら家に帰ってやれ!」
「君は他人には厳しいんだな」
「俺はいちゃついてねーし。主張しかしてねーし」
「いちゃいちゃ、いちゃいちゃ」
「……おい、急に手を握るのは可愛過ぎるから止めろ。
 つーか、今俺が言ったこと覆すな」
「君、顔に全く説得力がないが」
(私に足りないのは行動力なんだろうか)
「で、お次は……」
「! は、はい! パニパレ組行きます!」
「お、おお……どうぞ?」
「リーディ、私達の番だよ! ほら、起きて!」
「すいよすいよ……」
「…………」
「気持ち良さそうに寝ていますね」
「もう……リーディの馬鹿」
「……む? なんじゃ亜貴、膨れっ面をして」
「! し、してないもん別に!」
「ふふ、意地っ張りじゃな。……可愛い奴め。……ちゅッ」
「!?」
「げ」
「うわ」
(口に)
「な、何考えてるの人前でッ!!!」
「ははッ。亜貴は怒っても魅力的じゃぞ?」
「〜〜〜〜〜ッ!」
「……なあ、俺達なんの為にここに居るんだっけ?」
「発売うん周年記念の為だったかと」
「何か、自分達がいちゃつくなら良いが他人の見ても腹が立つだけっつーか」
「清清しいまでに自分本位だな君は」
「ねえねえ、亜貴ちゃん達って結局自己紹介してないよね?」
「油田王の格好をした金髪の不審人物にお団子頭の依藤サンが求婚される話だ。
 以上」
「おいしそうですね」
「……お前、“お団子”って部分しか聞いてないだろ」
「む?」
「…………」
(カエル →
 菅野さんが行動派。葉村くんも中中照れずに物を言う)
(リトルエイド →
 西村さんがかなり積極的。でも彼も『好き』って口に出してくれる)
(パニパレ →
 依藤さんは私と似ているけど、
 彼氏のリーディさんのスキンシップが激しめで相殺される)
(スイクラ →
 ???)
「…………」
「……君の言いたいことは分かる。
 だが、そんなにじっと見つめられても何も出ないぞ」
「……分かってます。私も無理難題を吹っかけてる自覚はあります」
「…………」
「……人それぞれ自分に見合った恋愛の仕方があると思うんだ、が……」
「……はい」
(……その通りだ。大体、彼らを羨ましいって思うなら自分から動くべきなのに……)
「あのね、赤くて格好良い人」
「……? もしかして俺か? 古橋だ」
「あのね、古橋くん。
 たった一度きりの言葉で救われる人もいれば、
 言葉一つだけじゃ救われない人もいる」
「…………」
「そういう人は、凄く不安なんだよ。
 自分に自信がなくてね、だから煩いくらいに言ってあげて良いの」
「“私には貴方が必要です”って」
「…………」
「大切な人から言われたら“ああ、大事にされてるんだ”って嬉しくなるし、
 気持ちも明るくなるよ」
「そうしたら、今まで見えなくなってた色んなものも、見えるようになる」
「言い過ぎたら、ちょっと言葉が軽くなっちゃうかもしれないけど……
 それは、古橋くんの匙加減かな!」
「…………」
「……あかり先輩。あの、せめて柘榴さんのいないところで……」
「え?」
「はぁ……君ってさ、本当にそういう気遣いに欠けるよね。
 この流れで彼が彼女に何か言ったとしても説得力が……」
「いや……」
「あ、あります! 大丈夫! 聞きたいです!」
「……柘榴」
「! ……あの、毎日くれる必要はないんです。
 でも……たまには貴方が作る甘いお菓子が喰べたい」
「…………」
「Te quiero.」
「……? あの」
「……うわ、気障」
「何と仰ったのです?」
「……言って良いのか?」
「ご自由に」
(! 両手で耳を塞がれた……)
「まあそうだな。橿野さんは自分で調べた方が良いわ」
「して、その意味は」
「あのな、愛してるとか貴方が欲しいとか、そう言った類の言葉だよ」
「わあ! 素敵!」
「ええ! ねえ、リーディ……」
「ぐー」
「…………」
(本当に私の王子様はしょうがないんだから……)
(何だろう、非常に場が沸いているような……
 それほど凄いことを言ってくれたってこと?)
「……古橋さん、もう」
「……ああ、終わったから外すよ」
「さて、こんな状況でなんだが自己紹介だ。俺の名前は古橋旺一郎。
 趣味はそこの彼同様絵を描くこと、それと割と動物が好きだ」
「彼女の名前は橿野柘榴。
 俺の迷いを晴らしてくれた大切な女性だ。好きなものは確か……」
「古橋さん、耳を塞いでください」
「……? ああ、分かった」
「どうしたのです?」
「……あの、“好きなものは古橋さんです”、ということが自分の口から言いたくて」
「……この状態じゃない時に言ってやれよ」
「私も彼も照れ屋なもので」
(いや、この人数がいる中で言う方が中々に度胸がいると思うんだけど……
 この人、天然なのか?)
(このくらい奥ゆかしい気持ちの伝え合いも良いなぁ)
「古橋さん。……はい、もう大丈夫です」
「何か悪口でも?」
「ふふっ、どうでしょう?」
「……だから、いちゃつくなら家に帰ってからにしろとあれほど」
「いけません葉村くん。
 人の恋路を邪魔する奴は戸神先輩に蹴られてなんとやら……ですよ」
「馬だ馬! そこ戸神先輩じゃねえよ! 逆に怖ぇよ!」
「そんなこんなでまとまってないが、
 何か凄く長くなったからうん周年記念は以上だよ」
「……何でお前が出てくるんだよ化け猫」
「アタシの出演回数なめんじゃないよ。
 それじゃあまた何かの記念日に会おうじゃないさ」
「それでは皆様」
「ごきげんよう!」
「ぐー!」
(“ごきげんよう”って言うと、
 バラの花弁を撒き散らしながら乱舞する先輩を思い出すなぁ)
終わり

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