「お久し振りでーす!
 月宿はめっきり秋めいてきましたが、皆様のお住まいの地域は如何でしょうか!」
「私らがここに立つのも本当に久し振りだな」
「ね。お便り返信って私達のコーナーっぽかったのに」
「私は特にそんなことを思ったことはないが? 一緒にしないでくれ」
「佐希子お前! ……って、いや、私も別にそういうつもりで言った訳じゃ……」
「大体見てみろ。千木良先輩なんて “みにどこ初期メンバー” だったのに、
 今やストックがない時専門だぞ」
「小田島先生も最近見ないよね……」
「…………」
「…………」
「じゃあ今日も張り切ってお便り返信と行きますかー!」
「だねー!」
「って、あ、ちょっと待って佐希子」
「なに」
「実は知り合いの美術部の先輩から、絵を貰ってさー。見ない?」
「突然のぶっこみ? まあいいけど……どれ?」
「これ」
「…………」
「…………」
「可愛くない?」
「誰これ」
「え、生徒会長だって。可愛くない?」
「いや、可愛いけど……」
「ね! 生徒会長は全く可愛くないんだけど、これは可愛いよね!」
「君も酷い物言いをする。まあ、全文同意な訳だが」
「で、何故君がこれを? その美術部の先輩とやらに描いて欲しいと言ったのか?」
「ううん。その美術部の先輩、筋肉が好きで」
「WHY? 文脈が吹き飛んだぞ?」
「まあ、聞いてよ最後まで」
「取り合えず三度の飯より筋肉を愛してる人で、うしかわ先輩っていうんだけど」
「ああ、その筋肉大好きなうしかわ女史がどうした?」
「何時女性って言ったよ」
「ああ、男性か」
「いや、女性だけどさ」
「……高速で腹にゲンコツ叩きこむけどいい? 異論は許さん」
「ごめんて! で、その先輩がさ」
「ああ」
「筋肉好きなんだよ」
「さっきも聞いたよ。三度の飯より筋肉が好きなんだろ?」
「そう、それで機能美に溢れる筋肉が。見せ筋は邪道らしいよ」
「……で、なんでその筋肉好きな先輩が描いてくれたの?」
「生徒会長の筋肉に惚れたそうで」
「ああ……」
「細身の男子ばかりが横行する昨今、
 本人的には生徒会長の筋肉でも物足りないらしいんだけど」
「でも、将来的に見込みがありそうだからって」
「そこまでは分かった」
「うん」
「それなのに、何故そのうしかわ女史が描いて来た絵はミニキャラなん?」
「ここ的に需要がないからに決まってるだろ!!」
「ああ……」
「じゃあ、他の絵が見たいって言えばうしかわ女史が描いてくれると?」
「それは知らんけど、先輩筋肉と犬にしか興味ないよ?
 後、身体をつかう国家公務員」
「あー、じゃあ犬顔で身体を使う筋肉のついた国家公務員のような十九波さんとか?」
「あんた達、それじゃただの化け物だよ。最早なんの妖怪なんだい」
「そういえば十九波さんって何の妖怪だったんですか?」
「さァて、なんだろうねェ。知りたい奴ァ配信シナリオ第一回を買うと良いさ」
To Be Continued.
「うわ! お便り返信しないで終わった!!」
「最近こんなんばっかりだねェ」
「あ、というか十九波さんって妖怪じゃないですか!!
 中国妖怪詳しいですか!? 私カハクとか生成過程が好きで!」
「ちょっと仕事してよお!!」
(ところでどうしてヨシコがその先輩から絵を貰ったのか、
 その経緯が全く語られなかった気がするんだが……)
「こまけぇこたぁいいんだよ!」
「あんたどこから湧いてきたんだい」
「こまけぇこたぁいいんだよ!」
「…………」
「そうそう、来週はWEB担当が落城しに地方へ出向くため休みだよ」
「また再来週会おうぜ!! はーっはっはっはっは!」

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