乃凪
「……? 口に合わなかった?」
主人公
「あ、いえ……! そうじゃなくて……」
主人公
「あの少ない材料で、よくこれだけ作れたなぁって」
乃凪
「ああ、そういうことか」
主人公
「……きっと、乃凪先輩と結婚する人は幸せでしょうね。
家事ができる旦那さんって」
乃凪
「んーそれはどうかなぁ……」
主人公
「どうしてですか?」
主人公
「私、乃凪先輩に憧れます。……あの、優しいところとか、沢登先輩の扱いとか、華麗な突っ込み力とか……」
乃凪
「……それって、充分君にもついてると思うよ?」
主人公
「そ、そんな! 私の力なんて、まだまだです!」
乃凪
「…………」
主人公
「ど、どうしたんですか?」
乃凪
「いや……なんか変な会話だなって」
主人公
(……た、確かに……)
主人公
「……ごめんなさい……」
乃凪
「……いや、楽しいよ?」
主人公
「……本当ですか?」
乃凪
「ああ。……家では食事中に私語を挟むと怒られるから」
乃凪
「……だから、こうしてご飯を食べるのって割と憧れてたりしたんだよ」
主人公
(……乃凪先輩)