骨董屋の一人娘『守永皐月』は、何の取り得も無いごくごく普通の高校2年生。
夏休みも後1週間を残すのみとなった8月の24日、両親が仕事と称した旅行に出掛けてしまったその日に、
自発的に黄色く輝く指輪・『クリソベリル』を偶然見つけた。

その指輪を手に取り嵌めてしまった皐月は、中に封印されていた一人の男をこの世に喚び出してしまう。
自身の事を悪魔だと言うこの男『ルーエン=エグランティーン』は、
皐月の“特に願ったわけでもない願い”を叶えた見返りに、
俺の“もの探し”を手伝えと半ば強制的に要求してきた。

悪魔の探し物は、魔石『ヘリオトロープ』

「それは破滅の指輪。一旦嵌めれば最後、持ち主がどんなに抗おうが簡単に理性を失わせ狂人化させる」
そんな恐ろしい指輪。
ただ、嵌めさえしなければ何の害も無いと言う。

ルーエンの押しと、指輪を探すくらいならいいかという軽い気持ちで要求をのむ皐月。

この日から、悪魔と人間の共生と指輪探しが始まった。

ルーエンとの出会い
いや、指輪との出会いにより、ゆっくりと夢とも現実ともつかぬ世界に飲み込まれてゆく事に気付かぬまま--------------